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Con Alma ( Dizzy Gillespie)
Yaron Herman Trio
Photos Gala Reverdy

2008年、フランス・ジャズ界のグラミー賞とも言える「Victoires du Jazz」の最優秀新人部門賞を受賞した新進気鋭のピアニスト:ヤロン・ヘルマンの最新作「Muse」が発売になる。今アルバムでは、レギュラー・トリオに、現在、クラシック音楽界で大きな注目を集めているエベーヌ弦楽四重奏団をゲストに迎えている(3曲)。レーベルは、前作同様、フランスの「La Borie」、販売は、これも前作同様「Naïve」が行ないます。

ヤロンに、マット・ブリュアー、ジェラルド・クリーヴァーを加えたトリオは大評判となった前作「A Time For Everything」の成功を引提げ、この2年間、世界各地で精力的なライヴ活動、ツアーをこなしてきた。トリオはグループとしての更なる進化を続けており、ジャズ、ポップ、の隔てなく即興演奏の旅に我々を誘ってくれる。アルバムの中の数曲においては「クラシック界の新発見」とも言われている、創造的な音楽集団:エベーヌ弦楽四重奏団の強力なサポートを得ている。

複雑さを排し、自然で創造的、かつ、愉しさに満ちた方法論の中で彼らがやろうとして来た事は、我々に「ピアノ・トリオ」という概念に新しい発見をもたらしてくれた。並外れたエネルギー、抒情性、緊張感、たゆまない改革の試み、そして、リスクを恐れない姿勢はこのアルバムを他では聴く事の出来ない「ヤロン・ヘルマンの世界」とでも言うべきものを作り出す事に成功している。

2009
年、ヤロン・ヘルマンは3月にパリのシャンゼリゼ劇場で、4月には東京のすみだトリフォニーホールで、更には、中国、ヨーロッパ、アメリカの各地のフェスティバルへの出演が予定されている。30を越すさまざまな都市での、100を越すコンサート、若い聴衆の熱狂度、そして、これまでの、目も眩むほどの輝かしいキャリアは彼がピアノ演奏の歴史においても例外的な現象であることを示している。


強烈な個性と、音楽的センス、そして、その演奏する姿・・・。このピアニストが今のジャズ・シーンにおいて最も注目される存在の一人である事が容易にわかる筈だ。


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1981712日、テルアビブ生まれ。幼少からバスケット・ボールに熱中、イスラエルのジュニア・ナショナル・チームの一員として将来を嘱望されていたが、膝の致命的なケガで競技生活を続けることを断念する事を余儀なくされる。16歳の時、バスケット・ボールに注いでいた情熱を、躊躇することなくピアノを弾くことに向ける。ピアノの師であったOpher Brayerは、哲学、数学、心理学などを基本としたユニークな教授法で知られる人であったが、その薫陶を受けたヤロンは、そのわずか2年後、大変に権威のある賞として知られる、Rimon賞の「若き才能部門」の賞に輝いた。この事はイスラエルの音楽界、ピアノ界の歴史においても極めてユニークな出来事であって、最も驚きを禁じ得ない事実は、この才能に恵まれた青年の早熟とも思える知性の表出であろう。この後、ヤロンはテル・アビブ美術館、キャメロット、Beit Lesin劇場、Einavセンターなどの著名で大変に権威あるホールでの演奏を始める事となる。

19
歳の時、バークリー音楽院で学ぶべくボストンに渡ったが、そこにヤロンが求めるものは無く、僅か2ヶ月の滞在ののち、パリ経由でテル・アビブに戻る事となった。ところが、経由で滞在したパリの最初の夜、多くのミュージシャンとジャム・セッションを行なう機会に恵まれ、その翌日には、いくつかのオファーが舞い込む事となった。そして、その日以降、ヤロンはパリを離れる事は無かった。この若者の持つ若さ、才能、そして、情熱は、様々な出会いと音楽的な交歓を通して、パリの音楽シーンにおける彼の存在を確たるものとし、パリのジャズ・クラブ「Sunside」が選定している賞の「新しい才能」部門賞を圧倒的な票数で与えられるなど、彼に与えられた数々の賞がその証左となっている。

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歳の時、スケッチ・レーベルにPhilippe Ghielmettiのプロデュースにより、ドラマー:Sylvain Ghioとの共演によるアルバム「Takes 2 to Know 1」を録音、仏メディアから多大な賞賛を得ることが出来た。ヤロンは彼の音楽で以ってメジャー流の大量広告、マーケティング、プロモーションに敢然と立ち向かい、勝利を得たわけである。

マイルス・ディビスの名作「カインド・オブ・ブルー」、キース・ジャレットの処女作のプロデューサーとして知られるGeorges Avakianは、この若き天才の音楽についての印象を求められた際に次のような言葉を贈ってくれた。彼こそは本物だ・・・と。

更に驚かされる事はこの音楽家の限りなき探究心である。彼は「Real Time Composition」という即興音楽に関する理論を発展させ、この事に関して、Laurent Cugny教授に招かれソルボンヌ大学の一連のレクチャー・シリーズのゲスト講師を務めたほどである。音楽、哲学、数学が一同に会する場において、音楽家が実に優れた、かつ、影響力のある講師たり得る事を証明してもくれた。彼は自らの音楽に多大な影響を与えている優れたミュージシャンたち:キース・ジャレット、ポール・ブレイ、ジョン・コルトレーン、レニー・トリスターノ、そして、バッハの音楽を、かつ、自らの生まれた地に伝わる伝統的な音楽、そして、同時代のポップ・アーティストたち:ビョークとかビースティ・ボーイズとか、の音楽を実に明快に分析してみせてくれる。

2005
10月、初のソロ・アルバム「Variations」(「ヤロン・ヘルマン・デビュー」というタイトルで20092月に発売)を新たに発足したフランスのジャズ・レーベル:LaBorie Jazzに録音、ここでは「テーマとヴァリエーション」という課題のもと、驚くべき独創性と抒情性、そして、想像力に富む演奏を披露している。

このソロ・アルバムは各メディアで高い評価を得、ヨーロッパ、南米、北米、そして、中国でのソロ・コンサートを行なうきっかけとなった。特に中国では、北京の紫禁城で演奏した最初のジャズ・ピアニストとなった。百を越えるソロ・コンサートを各地で行なったのち、200710月には、同じ「LaBorie Jazz」レーベルから、ゴンサロ・ルバルカバのベーシストとして知られるMatt Brewerb)、ジャッキー・テラソン、ミロスラフ・ヴィトウスらとの共演で知られるGerald Cleaverds)とのトリオで「A Time For Everything」を発表、ジャズ、ポップ、そして、オリジナル曲を見事なまでにブレンドした演奏を披露した。ブリトニー・スピアーズの「Toxic」、ポリスの「Message in a Bottle」などの見事な解釈はより幅広い聴衆にヤロンの音楽を知らしめるきっかけともなっている。この作品は同年の「Choc Jazzman」、「Disque d’Emoi Jazz Magazine」などの賞を獲得した。

2008
年、トリオでの世界ツアーを行い、ヨーロッパをはじめ、アメリカ、ブラジルなどでは絶賛のうちに迎えられた。出演したフェスティバルも、モンタレー、モントリオール、サンフランシスコ、ウィーン、バルセロナ、ジュアン・レ・パンなど数多い。同時に、ミシェル・ポルタル、ラーシュ・ダニエルソン、ドミニク・ミラー(スティング・バンドのギタリスト)らとの共演活動にも積極的に取組んでいる。

同年9月には、フランスのジャズ界のグラミー賞とも言える「Victoire de Jazz」の「最優秀新人器楽奏者」部門賞を獲得、Belgradeで行なわれたコンサートはフランスの音楽チャンネル「Mezzo」と通して全世界39カ国にライヴ中継された。秋には、トリオにクラシック音楽界でセンセーショナルな話題となっている弦楽四重奏団「Quaruor Ebene」をゲストに迎え、新作「Muse」の録音を終了、20093月の発売を待っている。
2009
年、ヤロンは3月にパリの「シャンゼリゼ劇場」で公演を行なうのを皮切りに4月には東京の「すみだトリフォニーホール」での日本デビュー公演、中国での再度の公演、ヨーロッパ、アメリカの各ジャズ・フェスティバルへの出演が予定されている(30カ国以上、100回を超える公演)。若い聴衆からの熱狂的な反応に見るまでもなく、ピアノ音楽の世界で、彼は極めて特異な地位を獲得しつつある存在と言えよう。

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Yaron Herman - Variations - Video Arts Music
Piano Solo - Available in Japan

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Yaron Herman Trio
Sumida Triphony Hall - Tokyo - Japan
April 24th, 2009